修行中心得大意
19歳になった坂本龍馬は、剣術修行のため江戸へと向かいます。
その龍馬へ、父・直足は、「修行中心得大意」と題する訓戒書を書いて渡しました。
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『修行中心得大意』
一、片時も不忘忠孝 修行第一之事
(片時も忠孝の心を忘れずに、修行を第一とすること。)
一、諸道具ニ心移り 銀銭不費事
(道具に目移りし心を奪われ、無駄遣いをしないこと。)
一、色情ニうつり 国家之大事をわすれ、心得違有間じき事
(色恋にうつつを抜かし、国家の大事を忘れ、心得違いをしないこと。)
右 三ヶ条胸中ニ染メ修行をつミ 目出度帰国専一ニ候
以上
丑ノ三月吉日 老父
龍馬殿
この訓戒書の中で、「この三か条を胸に刻み、修行を積み、めでたく帰国することを心がけるように」と、父は戒めています。
自らのことを「老父」と書いていますが、それにも理由があります。
龍馬は、直足が40歳の時の子どもであり、直足はそのことをずっと気にかけていたようです。
「龍馬は年取ってできた子だから、そう長い付き合いはできないと思っていたが、(略)」
というセリフが、大河ドラマ「龍馬伝」のなかでも出てきます。
この「修行中心得大意」は、現在、京都国立博物館に収蔵されています。
龍馬は、紙に包んだこの訓戒書に「守り」の一文字を書き、肌身離さず持っていたとされています。
とても綺麗な状態で残っていたようなので、実際に身につけていたということではなく、荷物に入れていたのではないかといわれています。
「龍馬伝」では、第3回「偽手形の旅」で、この修行心得が、渡されています。
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